朝食のトマトとモッツアレラのサンドイッチ、とてつもなく美味しいです。
さて、6日目の今日は、エネルギー自給率100%の村やバイオエネルギー村を地元地域に作り続けている「Solar Complex社」を訪問!
そこでは、ドイツがこの様なエネルギー政策を打ち出すこととなった背景や
Solar Complex社の設立背景や運営、
そしてプロジェクトの運営順序などについて講演頂きました。
チェルノブイリ原発の事故以降、国民運動が国の政策を動かしてきた
ドイツ国民の力を実感させられました。
さて、Solar Complex社は
「30年間で地域のエネルギー・ヴェンデを達成する」ことを目標としています。
そのため、2000年の設立から毎年1つのバイオエネルギー村を地域に
生み出してきています。
日本ではこの様な取り組みをしている企業はおそらく存在しないそうで
いかに強い意志を持って夢の様なエネルギー目標に取り組んでいるかが分かります。
その後、Solar Complex社の省エネ改修を見せていただきました。
Solar Complex社はパッシブハウスで、建物のエネルギーは自給できる様に改修されました。
そこで驚かされたのは、
こんなに活発な活動が行なわれているドイツのこのジンゲンという都市でも、
太陽光パネルを取り入れている家の数はまだまだ発展途上だということです。
Solar Complex社の方曰く、太陽光パネルは高いという偏見が一部市民の中で未だに残っており、普及出来ないそうです。
本当は安いのに・・・。
さて午後は、実際にバイオマスエネルギー村を訪問です。
Solar Complex社から30分ほど車で離れた「ビュージンゲン村」を訪問しました。
この村では、木質バイオマスと太陽熱発電による地域熱供給を行っています。
60kmもの長さのパイプを地下に通し、水を媒体として熱を地域に供給しています。
通常は不凍液を用いますが、Solar Complex社では環境保全の観点から水にこだわっています。
実際に訪問することで、今まで本でしか得てこなかった情報が本当に存在していて、その背景や仕組みを知ることができました。
このようなレベルまで至っていても、ドイツにはまだまだ目標達成までに問題が
山積しています。
一方日本は、エネルギー政策の方向性から見直さないといけないのです。
この差は歴然・・・。
そして、最後に通訳をしていただいていたスイス在住の環境ジャーナリストの滝川氏にお話を伺うことができました。
滝川氏は、スイスやドイツのエネルギー政策に関して多くの記事や著書を書かれています。
私もそれらの著書の読者の一人です。
滝川氏には、日本のこと(エネルギー、大学の仕組みや社会福祉、生活など)について伺っていました。
日本はエネルギー政策が危機的状況であるにもかかわらず、
経験のある有能な技術者や有識者が少ない。
深刻な状況です。
しかし、一部の地方自治体ではこの危機を脱しようと行動に写しているところも多いそうです。
その有名な街の一つが、北海道の下川町。
木質バイオマスで地域暖房に取り組んでいます。
さて、
この二日間で自分が何を学んで、何をしていくのか、その方向性を見つけることができました。
明日からはスイスのマッターホルンの麓にあるツエルマットに行きます!
明日は20度を下回る、こちらでも寒い日、ツエルマットはさらに寒いはず・・・。
スイスの城下町。美しい。