Home » 活動報告 » 5期 » 文化学習(2017/11/13)

文化学習(2017/11/13)

 
「リスだって、ジャズしていいじゃない。」

 

こんばんは。5期の輿石です。

今週から、文化学習ではメンバー1人が持ち出した1つのテーマについて、2時間じっくりとディスカッションすることになりました。

 

今回、担当した私輿石が取り上げたトピックは、ジャズミュージックです。
高校の部活でジャズピアノを始めてから、ジャズは私の生活の一部と言っても過言ではありません。

そんなジャズの本当の魅力に、日本人は気づいていないのではないか?むしろ敷居が高い音楽だと思われて避けられてやしないか?と普段の生活から感じるようになったのは最近のこと。

ジャズを学んでいる者としては、もっと広くジャズの素晴らしさが日本人に受け入れられるといいのにな、と考える日々。そんな思いを、今回のディスカッションによって共有し、日本人の考えるジャズの印象について探ってみることにしました。

 

とはいえ、メンバーは当然ジャズについてほとんど知識がなく、当の自分も演奏のことばかり考えていた身。そこで、まずはジャズの発祥ニューオリンズから始まり、世界的に広まった経緯、様々なジャンルや演奏スタイルについて調べ、曲を紹介しながらプレゼンしていきました。

調べてみて次のようなことがわかってきました。
・ジャズはもともと黒人とも呼ばれるアフリカ系アメリカ人の音楽であり、その歴史に誇りを持って伝承されている。
・ジャズは様々なジャンルの音楽を取り込みながら発展している。
・ごく最近流行りつつあるJazz Fusionというスタイルはポップスやロックを取り入れており、日本人でも聞きやすいものとなっている。
・近年は様々な音楽とミックスされて境界がなくなりつつある。その中でジャズという音楽を保っている要素は、アドリブ(即興性)・リズム(主にスウィング)・和音(テンションコード)である。

4つ目は私の持論ですが、ある曲をジャズアレンジするには?という視点で考えるとわかりやすいのではないかと思います。

これらに対するメンバーのリアクションは好意的なものが多く、やはり興味を持って歴史を知ることで魅力を伝えるというのは可能であり、1つの手段なのかなと感じました。

 

ディスカッションをしていて興味深かったのは、近年Fusionといった新ジャンルが広まってきたことにより、日本人のジャズに抱く印象として「敷居が高い」よりも「お洒落」が出てくるようになった、という見解。

洒落た音楽という売り出しによってジャズが広く受け入れられるのは、日本人にも合っていて良いのではないか、という意見が上がり、確かにそうだなと思う反面、自分はモヤモヤ。本当はお洒落さだけではない、ジャズのエネルギッシュな部分、即興演奏による個性の爆発といったところの素晴らしさも知ってほしいのだけど…という話をし、当事者とそうではない人々との温度差を感じて難しいなと思ったりしました。
ニューオリンズからアメリカ全土にジャズが広まっていった当時、ヨーロッパ系アメリカ人(白人)の人たちはどのように考えていたのだろう?そんな想像が膨らんできます。

 

結局、大衆に向けて適切にジャズの魅力を伝えるにはどうすればいいのか。
ディスカッションを受けて挙げられることとしては、今回のように歴史を知ってもらって興味を引き出すこと。そして敷居の高さではなく楽しさを知ってもらうこと。具体的には、イベントや番組を増やしてたくさん曲を聴いてもらうとか。演奏を学ばせるなら、抵抗なく何でも吸収して自由に表現が出来る人、ずばり子どもたちにアプローチをすることで敷居を最初から取っ払ってしまう、とか。

うん、まるでスポーツ競技の普及みたいだ。
そんな長年少しずつの努力を経て、形を変えつつも音楽の1ジャンルとして確立されてきたジャズの奥深さ・偉大さ。存分に感じることができた気がします。

 

メンバーからは以下の感想を頂きました。
「ジャズの歴史について進んで調べようという機会はなかったし、ジャズをやっている人だからこそ見える特徴も知ることができて視野が広がりました。アメリカではさらに日本とは異なる存在感を持っているのかもしれないと思い、そういった『文化の見え方、扱いの違い』というようなことも実際の渡航で見ることができたら興味深いのかもしれないと思いました。今回知ったことを通してこれからの鑑賞がどう深まっていくのかも楽しみです。」

個人的には今回の機会だけでも、ジャズについて積極的に興味を持ってもらえてとても嬉しかったです。もしアメリカに出向いたら、現地・本場でのジャズの認識についてインタビューしてみたいですね。
これからも文化としての音楽について、世界に目を向けた視野で探求し続けたいと思います。

Post Tag With :

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です