Home » 活動報告 » 5期 » 5期USコース 17日目

5期USコース 17日目

こんにちは、5期の星野です。

本日は、San JoseにあるThe Tech Museum of InnovationとJapanese American Museum of San Joseに訪問してまいりました。

はじめに訪れたのがThe Tech Museum of Innovationでした。

日本に存在する多くの科学博物館とは少し雰囲気が異なり、来場者がインタラクティブに科学が学べるような展示が多かった、という印象が大きかったです。
どういった原理でロボットが成り立ち、じゃ実際に組み立て見よう!といったコーナが多く、幼いときからこういったものに触れられる環境にあるのは非常に幸せだな、と思いました。

そういった、老若男女向けのコーナもあれば、人体のリアルな模型が置いてあるコーナもありました。

他の展示とは雰囲気がガラリと異なり、多くの大人が真剣に臓器や骨の模型、紹介文を読んでいました。特にタバコを吸った時と吸わなかった時の肺の色の違いはいまだに脳裏に焼き付いております。

幸いなことに周りにタバコを吸う人がいないのですが、アウトカムを見てしまうと必ず止めた方がいいと思いました。

全体的に、子供向けという印象が残った博物館でしたが、こういったところがあるからこそシリコンバレーは科学において、世界のトップを走っているのだな、と感じました。幼い頃からインタラクティブに科学と触れることでその面白さや奥深さを知れることができるのは羨ましい限りです。

是非日本にもこういったところができることを願うばかりです。

 

次に訪れたのはJapanese Americans Museum of San Joseでした。

私は昔、戦時中アメリカに住んでいた日本人の待遇について調べたこともあり、日本人ならば渡航中には訪れなければいけない場所の1つと勝手に位置づけておりました。

感想としては、やはり来て良かったと感じております。

訪問した際、はじめはブラブラと展示を眺めていたところ、案内人の1人であったWill Kakuさんが1つ1つ丁寧に紹介していただきました。

Kakuさん曰く、博物館の真の目的は日系アメリカ人の戦時中の悲惨な扱いを紹介するだけではなく、今後もそういったことが起きないためにもあるのだとおっしゃっておりました。

というのも、日系アメリカ人が第二次世界大戦中に酷い人種差別を受けていたという事実の前にも、ネイティブ・アメリカン、黒人、ヒスパニック、そして中国人などが同じ、もしくはさらに酷い扱いを受けていた過去があり、現在も消え去っていない中で、語り継がなければならないから、ということでした。
私自身、幼い頃は海外に住んでいたこともあり、人種差別というものがなくなってしまえばいいのに、と何度も願ったことがありました。なので、Kakuさんの言葉は非常に心に響きました。

また、多くの日系アメリカ人は戦時中も自分のことをアメリカ人だと信じ続け、アメリカの理想、

All people are created equal

という言葉が実現されることを強制収容所の中から願っていたという事実を聞き、心が痛みました。彼らは、自分がスパイではないと認められるためにキャンプに行く前に日本を思い起こさせるもの、着物や絵画を焼き捨て、文句をほとんど言わずに働いていました。

なぜそういった人を人間は肌の色や顔の構造だけで差別ができるのでしょうか?

2018年の人間がこういった疑問を持っても、その時の人々の心情はわからないのでしょう。でもその分、現在そういったことが起こらないようにするべきだと思います。

最後にKakuさんがそういった扱いをしたアメリカではあったが、善良の人も多くいらっしゃったとおっしゃっておりました。例えば、San Joseに博物館の近辺の方々は戦時中も日本人が元いた家の家賃などを払い、彼らが戦争が終わった時に元の家に帰れるようにしていたことや、HPの社長が日系アメリカ人を雇った時、雇い始めてから2週間、ずっとご飯を一緒に食べ続け、彼が日系アメリカ人ということで苦労しないように心がけていたこと、などを聞くとやはりこの国はすごいな、と感じます。

正しいと思えることを行動に起こせる、それがこの国の素晴らしいところだと思います。つい先日も、イスラム教の女性を3人のアメリカ人が助けようとしたところ2人が殺され、1人が大怪我をおった事件が起こりました。非常に心の痛む事件ですが、誰かも知らない人を助けようとして後先考えずに行動ができる、そういったことをできるアメリカ人が好きです。

日本は戦争も約70年間なく、人種差別もほぼない国ですが、こういった人が増えるといいな、と改めて感じました。

同じ日本にルーツを持つ人として、この博物館に訪れたのは非常に勉強になりました。

明日はStanfordのIris & B. Gerald Cantor Center for Visual ArtsとComputer History Museumに訪問いたします。

残り1週間をついに切りましたが、引き続き良い渡航になるよう努力をしたいと思います。

星野

Post Tag With :

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です