こんにちは!Chemコース本日のブログ担当はお久しぶりの佐藤です。
本渡航も今日で7日目。早くも1週間が経過してしまいました。あっという間な気もしますが、経験したことの量を考えればものすごい密度だなあと、心底思います。残りはあと約10日間。さらに専門施設への訪問は残り半分を切りました。ここから、さらに気を引き締めていきたいと思います。
さて、本日午前はスクリプス研究所を訪問しました。
スクリプス研究所は特に生化学や医薬などを中心として強い研究力を誇り、中でも化学分野においては高名な研究者が多く在籍されています。訪問では、スクリプス研究所の中でも特に注目を集めるPhil S. Baran先生の研究室にて研究されている髙平さんにお会いしました。
まず初めに、スクリプス研究所の化学棟のご案内をしていただきました。なんといっても特徴的だったのはその開放感。化学棟の中心が突き抜けた吹き抜けになっており、サンディエゴの晴れた気候と相まって非常に明るく気持ちの良い空間となっていました。まさに土地のあるアメリカならではのつくりです。一方、研究の設備については基本的に日本の研究室と大差ないというのが事実であり、研究設備面での日米間の差というものがほとんどないということを再確認できました。
その後、日本の学部を卒業した直後からBaran研在籍していらっしゃる苅田さんに加わっていただいたりもしながら、スクリプスでの研究を中心としてお話を聞かせていただきました。
お話の中でまず感じたのは、古いものを大切にするという考え方です。特に自分などはAIなどといった新しいものに気を引かれてしまいがちですが、必ずしも新しい機械、道具があればよい研究ができるというわけではないということを勉強しました。このことからは、有機系の研究室で日本と海外での差がほとんどないということが、研究をする上での差異とは全く関連しないということを考えさせられます。
そして、スクリプスに限らず、ボストンにおける岸先生、和佐先生の訪問を通じて、海外で活躍されている方々は、日本とアメリカにおける研究の差を確実に見出しているというのが非常に大きな学びでした。日本での研究室訪問では、アメリカなどとの差について確たるものは見いだせず、自身としても実際にはそこまで大きな差はないのではとも考えていたので、大きな発見です。
アメリカで学んだことをもとに、自分のこれからのキャリアについて、また、日本の化学界をより良くするために自分には何ができるのかを考えていきたいと思います。
午後は、USS Midway Museumを訪問しました。
空母ミッドウェイがそのまま博物館となっています。圧倒的な大きさです。
船内や船上のスペースには航空機が展示されている他、細い通路を通って船内を探索できたりもします。今にも動き出しそうなくらい精巧な人形が各所で船員の生活を再現しているのが何とも面白い。
人形かと思ったら人間で、突然動き出したことに心底驚いたなんてこともあったりしました。
ミッドウェイのような戦艦が博物館となり、観光の名所となるあたりもアメリカらしいところなのではと思います。少なくとも日本ではなかなか難しいのではないでしょうか。やれば人気が出ないこともないとは思いますが。このようなことも含めて、アメリカは軍の存在が親しみやすいものとして扱われることが多いことを、つくづく感じます。
明日は早くもサンディエゴ最終日。大切に過ごしたいと思います。
戦艦大和博物館に一度行きました。