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1/6 文化学習最終回

1/6 に文化学習の最終回を行いました。各自の活動内容と感想を紹介します。

「菊と刀」から読み解く日本人の習性とその理由 (満留)

ルース・ベネディクト
(出典:Wikipedia)

私は日本人の習性とその理由を探ろうと思い、参考にするために「菊と刀」という本を読みました。「菊と刀」とは第二次世界大戦の頃にアメリカ人の文化人類学者ルース・ベネディクトにより書かれた本で、「日本人は菊のような繊細さと刀のような力強さをあわせ持つ」というのが題名の由来です。

この本のなかで特に印象に残ったのは、

—『菊と刀 (光文社古典新訳文庫)』ベネディクト著

「ある社会において 、徒党を組む社会集団 (拡大家族を含む )が機能しているとしよう 。そのような社会の大半においては 、集団は通常 、ほかの集団の攻撃や批判にさらされているメンバ ーを 、結束して守ろうとする 。所属する集団から受け入れられている限り 、人は外の世界に立ち向かうことができる 。緊急事態が発生した場合や攻撃にさらされた場合 、所属する集団から全面的な支持を得られるという安心感に支えられているからだ 。しかし 、見たところ 、日本には逆のことが当てはまるようである 。すなわち 、よその諸集団から是認されないと 、自分の所属する集団の支持も得られないということである 。外部から反感や批判を買うと 、当人がその批判を封じ込めるまで──あるいは封じ込めることができない限り──所属する集団からも白眼視され 、懲罰を科される 。このような仕組みになっているため 、 『外界 』から認められるということが重要性を帯びる 。日本と同じほどそれを重視する社会は 、ほかにはまず見当たらない 」

という部分です。日本人が周りの目を気にするというのはよく耳にしますが、その理由については聞いたことがなく、集団の性質の違いにその理由を見出すベネディクトの考えは面白いと思いました。ベネディクトの「日本では、よその諸集団から是認されないと 、自分の所属する集団の支持も得られない」という説が正しいのかどうかを自分の経験から考えてみましたが、家族のような非常につながりの強い集団を除けば、ベネディクトの説は正しいと思いました。大変な労力をかけて同じ集団の人を守ろうとする人は少ないように思えたからです。ベネディクトの「海外では、集団は通常 、ほかの集団の攻撃や批判にさらされているメンバ ーを結束して守ろうとする 。」という意見が正しいのかどうかを海外渡航する際に確かめてこようと思います。

『菊と刀』から読み取れる日本人像 (長藤)

「菊と刀」とは、アメリカ人文化人類学者のルース・ベネディクトが第二次世界大戦末期に戦時情報局からの要請で敵国民である日本人の行動を分析しまとめた本で、簡単に要約すると、「日本人の行動の前提には、階層的な上下関係の意識がある。」といったことが書いてある。以下に3つのキーワードについて簡潔な説明を記しておく。

恩という概念

恩=返すべき借り つまり 重荷 ex 恩を着せる

・義務 天皇陛下や両親に対する恩 無期限 無際限

・義理 金銭の貸し借りのような恩 期限付き

恩と上下関係

恩は親、師、雇い主など階層的な上下関係において自分より上に位置している人から施されるもの

自分と同格かそれ以下の人から恩を施されると落ち着かない

恩と恥の意識

恩を忘れない・・・お世話になった以上借りはどんなことをしてでも返さなくてはならない

もし、恩を返せないとあの人は“恩知らずだ”と非難される。日本人はこのことに強烈な恥の意識を感じる。この恥の意識は子育ての方法に起因する。

私はこの本を読んで、階層的な上下関係の意識が自分のどのような行動の中に見て取れるのかを考察し、発表した。この発表を通して自分についてより深く知ることができたのでとても有意義だった。

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