こんにちは!本日はEPATS 9期の廣長と高野の二人で伊香保探索をしてきたので、その報告をしていきたいと思います。
私たちの文化体験としての伊香保訪問は、日本文化の一つである温泉と、温泉街が繁栄した歴史を学び、その土地の文化に触れることを目的としました。
陶芸体験
まず、最初に陶芸体験をしました。今回は、Art Gallery Toukuroさんにお邪魔させて頂きました。初めに先生のお手本を見せてもらい、その後に自分達の作品を作ります。ちなみに私たちが作業するのは、粘土による器の成形の部分です。
私たちは陶芸の経験が全く無いので、うまくできるか不安でしたが、先生が丁寧に指導してくださったので何とか形にすることが出来ました。
先生が教えてくださった陶芸のコツについていくつかお教えしたいと思います。一つ目のコツは、粘土で器の形を成形するたびに手に水をつけることです。私たちは初心者なので、一番オーソドックスな茶碗を作りました。茶碗の内には水が溜まりやすいですが、外側はすぐ乾いてしまうため水を頻繁につけながら成形しなければなりません。
二つ目のコツは、左手を添えて器の形を保ちながら、右手で回転する粘土をつまんで、作りたい形にすることです。個人的には二つ目のコツが難しかったです。粘土を回転盤に乗せて、器を作るわけですが、くぼみのある器の原型のようなものが出来上がったら、徐々に器のくぼみを広げながら作りたい形に変えていかなければなりません。くぼみを広げるには、器の内側には人差し指、中指を、外側には親指(どちらも右手)を当てて、つまむ力を容器の外側に行くにしたがって緩めることが大切です。この時、手は狐の形を作るようするのがポイントです。これでくぼみを広げることは可能ですが、遠心力でどんどん器が外側に広がってしまうため、同時に左手を添えなくてはなりません。抑えで添えている左手に気を取られていると、右手の力加減ができなくなり、あっという間に成形した粘土がぐちゃぐちゃになってしまいます。最初はうまくいかなかったのですが、先生に教えてもらううちに段々と上達していきました。
ここでは教わった二つのコツについて書きましたが、陶芸初心者が感じたことにすぎませんので、詳しいことを知りたい方はネットで調べてみてください。作った作品は、6か月後に自宅に送られてくるそうです。とても楽しみです!
伊香保神社
次に、伊香保神社にお参りに行きました。伊香保神社は温泉街として有名な石段街を登った先にあります。約400年前に作られ、2010年に新設された石段は365段になり、伊香保温泉街の名物となっています。この365段の石段には「温泉街が1年365日、にぎわうようになってほしい」という願いが込められているそうです。1段目が1月1日から始まり、自分の誕生日やゆかりの日の石段を探しながら登っていくのが楽しかったです!
「伊香保」の歴史は古く、『万葉集』の東歌にも登場します。「厳つ峰(いかつほ)」や、「雷の峰(いかつちのほ)」に由来し、これらは水沢山を指す古名だったと言われています。伊香保神社はもともとこの水沢山を信仰の対象としており、別の場所にあったそうです。現在の伊香保神社は湯元近くに移り、温泉・医療の神である大己貴命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)を祭神としています。
また、伊香保温泉は温泉場として日本で初めて区画整理された場所だそうです。武士の宿場として栄えていた伊香保で、温泉街としての整理がいち早くはじまったことは、伊香保という温泉地が当時の武士たちに欠かせない場所であったことを示しているのではないでしょうか。
原美術館 ARC
最後に、原美術館 ARC という現代アートに美術館に行ってきました。原美術館は3つの展示室A,B,Cと特別展示室「觀海庵」で構成されています。「觀海庵」は書院造をモチーフにした空間で、とても印象的でした。
私たちが訪問した際の展示は「虹をかける:原美術館/原六郎コレクション(第1期)」でした。各展示室には国内外を問わず様々なアーティストの作品が展示されていました。展示室では、カンヴァスに描かれた絵画だけでなく、椅子やハンドバッグ、鏡を利用した作品や発光ダイオードとIC、電線を利用した作品、映像作品など多岐にわたる作品を楽しむことができました。歴史的事象や人物を題材とした作品も多く展示されており、特に、原爆を題材とした作品がオランダの画家によって描かれていたのが興味深かったです。
作品の感想を話しながら鑑賞することで捉え方の違いを身をもって感じることができ、とても良い経験になりました。