EPATS13期の井関優汰です。私は文化体験で歌舞伎を見に行ってきました。
まずは歌舞伎についての事前調査で学んだことを書いていきたいと思います。
歌舞伎とは、歌(音楽、三味線)・舞(踊り)・伎(演技、芝居)の3つを組み合わせた舞台芸術のことです。その特徴としては基本的に男性が演じる、隈取・見得・豪華な着物など派手な演出が多い、内容は恋愛や家族の絆など分かりやすいものが多い、などがあります。歌舞伎は1603年に出雲阿国の踊りをきっかけに生まれました。その後、風紀の乱れなどを理由に様々な変化を遂げつつ1700年代には文化の根幹となっていきました。そして今ではユネスコ無形文化遺産に登録されています。
歌舞伎の発展には様々な理由があります。まず挙げられるのは庶民でも楽しめるというところです。先ほども述べたように、歌舞伎は恋愛や家族の絆など庶民にも分かりやすい内容のものがほとんどでした。また、見た目の絢爛さや派手な演出によって読み書きが苦手で話の内容が分からない人でも楽しむことができました。次に挙げられるのは歌舞伎は時代に合わせてその形を変えてきたということです。江戸時代には風紀の問題から女性の出演が禁じられ「女型」という独自のスタイルを確立しました。明治時代には西洋文化の流入によって時代遅れになることを防ぐために、写実的な演出や新しい脚本を取り入れるようになりました。現在でも海外公演を行ったり、アニメや漫画とのコラボなどを行ったりと時代の変化に合わせて変わり続けています。
次に私が実際に歌舞伎座に行って体験したことを書いていきたいと思います。
私は「菅原伝授手習鏡」の夜の部を鑑賞しました。夜の部では全6章のうち4から6章に当たる車引、賀の祝、寺子屋の3つが演じられます。私は初めての歌舞伎の鑑賞だったので、舞台の内容が分からないことがないように絵本番付というあらすじや役者についての情報がまとまっている冊子を買い、イヤホンによる音声ガイドのサービスも利用しました。役者の江戸時代の言葉は理解できませんでしたが、内容が分かりやすいのもあって物語の内容を掴め、物語としての歌舞伎を楽しむことができました。それ加えて、歌舞伎の演出それ自体を楽しむこともできました。事前に調べていた通り、隈取や衣装はとても派手で目が惹かれます。また、三味線の生演奏や語り部によって音を楽しむこともできます。舞台では様々な演出が行われましたが、その中でも印象に残っている演出は見得です。迫力のある声と大きな動きを感じさせるポーズは魅力的で、見得が切られると観客席から拍手が沸いていました。
今回の文化体験を通して、歌舞伎が長年愛されてきた理由を情報としてだけでなく、身をもって感じることができました。歌舞伎を実際に鑑賞するまでは敷居の高いものだと感じていましたがそれは勘違いでした。あくまで歌舞伎は江戸時代には庶民の文化だったもので、誰でも楽しむことができるものでした。実際自分は江戸の言葉をほとんど知らないので、歌舞伎を楽しむ知識としては江戸時代の庶民程度だったと思います。それでも楽しい時間を過ごすことができました。歌舞伎はみんなのためのものだということを感じました。また、音声ガイドというサービスの存在を通して、歌舞伎が時代に合わせて変化しているということも身をもって知ることができました。舞台の合間にあらすじや演者のセリフの情報が耳から入ってくることで、初心者の私でも歌舞伎がとても観やすくなりました。江戸時代には歌舞伎がここまで進化するとは思われていなかったでしょう。今後もどのように歌舞伎が変化していくのか楽しみです。
