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3期アメリカコース7日目

今日はサンディエゴへの移動日です.飛行機の関係上午前中に自由な時間ができてしまったので市内も見学しました.今日のホテルはNob Hill Hotelに宿泊していました.このホテルはUnion Squareから徒歩15分ほどのところにあるホテルです.ですから今日はホテルの周りのダウンタウンをぶらぶらしながら,ショッピングを楽しめると有名なUnion Squareを見学しました.

※サンディエゴ上空から撮影

ところで昨日のことなのですが,スタンフォード大学の日本から来たポスドクの方とお話をする機会がありました.昨年の大統領選挙の話題が持ち上がりました.我々が一番不思議でならないなぜトランプ氏が大統領選挙で勝ったのかということです.

アメリカには大きな二つの層が存在するといわれています.一方が比較的高学歴・高収入でありPolitical Correctを推し進めるエリート層,もう一方が比較的低学歴・低収入であり非常に保守的といわれる下位層です.毎回選挙のたびにこの二つの層が対立をし,最終的にはごく少数の中間層の票により選挙結果が毎回決定されるという構造になっているようです.今回の選挙では中間層と呼ばれる人々がトランプ氏を支持したためにトランプ氏の当選という結果になったといわれています.なぜ中間層の方をそのような決断をしてしまったのかという意見を聞きました.主に二つの理由があるようです.


1.貧富の差が激しいあまり,教育が行き届いていない.このことにより,一部の下位層では思想が偏ってしまう.
2.1のことを根拠にエリート層の中には下位層を差別的に見ている,もしくは見ていると下位層の人は思っている.

 このような判断からトランプ氏に票が流れてしまっているようです.今日市内を散策したことにより,「貧富の差」がかなり激しいことを本当に実感しました.
 もともとアメリカにはリベラルな地域と保守的な地域が存在しています.サンフランシスコはシリコンバレーがあり,比較的多くの国から優秀な人材を呼び産業を発展させている地域であるのでリベラルな空気が漂うといわれています.そのためにトランプ氏を支持する人は少ないということは渡航前から学習していました.また,日本人の一般的な方はアメリカは日本よりも裕福な国と感じていると思います.しかし,日本人の想像する豊かさとは違うものを感じました.ダウンタウンにあるホテルの周りではっきりと貧富の差を感じました.街を歩いてみるとストリートの分かれ目が存在します.分かれ目の一方の光景は,新車の窓が割られ,すさんだ公園があり,道には多くのホームレスの方がいて少し歩くだけでも身の危険を感じてしまうまさに先進国とは思えないような光景です.しかし,その分かれ目を過ぎると明るい広場,おしゃれな服をまとった人々,高級店や世界のブランドが軒を連ねショッピングを楽しむ人々にあふれ,まさに先進国と思えるような光景でした.アメリカの中でもリベラルといわれるサンフランシスコでもはっきりと上位層と下位層の貧富の差が日本よりも大きいのではないかと思われます.

 日本はもともと貧富の差は少ない国といわれてきました.しかし,近年貧富の差が大きくなるという世界的な流れがあり,日本も例外ではなく徐々に貧富の差が開きつつあります.貧富の差が政治に影響するとは今までは実感してこなかったのですが昨年の大統領選挙・今回の渡航を通して貧富の差は世界の正義を覆してしまうほど大きな問題であると感じ,今後の日本でも議論しなくてはいけないことなのだと感じました.(ダウンタウンの写真はセキュリティ上携帯がとりだせなかったので省略させていただきます.)

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