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最近読んだ本の紹介

みなさん、こんにちは!(またまた笑)4期の齋藤優太です。
タイトルにもありますが、齋藤は最近これまでに比べて多く本を読んでいるのですが、そのうち特に感銘を受けたものを一つ紹介します。

 

今回紹介(シリーズ化しようとしている?)する本は『イノベーション・オブ・ライフ』(著 クレイトンMクリステンセン他)です!クリステンセンは、破壊的イノベーションの提唱者として有名なハーバードビジネススクールの教授で、この本はクリステンセン教授が生徒たちとともに今後の自分たちの人生について考えた2010年の講義を本にしたものです。経営学者であるクリステンセンは「何がなぜ起こるのか。」を説明する経営理論の考え方を人生にも応用できるとして、豊富な事例とともに自らの生き方について考えるきっかけを与えてくれます。

 

本書で出てくるキーワードとしては、動機付け理論や創発的戦略、資源配分の理論、用事の理論、テセウスの船や教育、家庭や組織の文化、限界費用と総費用など多岐にわたりどれもが何かしらの示唆を与えてくれます。今回自分が読んでみて印象に残ったのは、創発的戦略についての話です。ビジネス戦略の用語である意図的戦略と創発的戦略を人生にも適用し、それらのバランスを取るべき。との話だったのですが、人生において先まできっちりと計画を立ててそれに基づいて行動なり勉強なりをする人は意外と多いのではないでしょうか?(これが意図的戦略で、自分もそういった傾向があります。)一方で、意図しない幸運で降ってくるチャンスも人生には多く、実は振り返ってみてみると自分の人生は良くも悪くも計画通りではなく幸運(不運)の積み重ねだったりすることもまた多いと思います。これが創発的戦略です。自分も遠い昔に大学受験の話をブログに書きましたが、ずっと東北大学を目指していたのが意図的戦略で、東工大に変更したのが創発的戦略だと言えます。ここでクリステンセンは、人生で取り組むべき仕事が決まっていない時期は意図的戦略に固執するのではなく、常に意図しない機会に気を配り、いつでも創発的戦略を取れる準備をしておけと言います。確かに、未来を見据えた上で計画を立てるのは実は不可能なので、何か本気で取り組む中で別の道が見えてきて、実はそれが自分にとっての天職になる(振り返ってみると)。そう思うと、今自分が取り組んでいることに自信が持てなくても、それが将来何かにつながっていると信じることができるのではないでしょうか。スティーブ・ジョブスも次のように言っています。『You Can’t connect the dots looking forward. You can only connect them looking backward. – It gives you the confidence to follow your heart. It will make all the difference.』
やはり人生全てを意図して作り上げることはできません。今自分が勉強したいこと、今自分がやりたい活動。それらが今の流行りではなかったり、就職に不利だと言った情報があったとしても、今は自分の内面を信じ本気で取り組むことで、将来振り返った時にあの時取り組んで良かったと思えるんだと思います。そう思うと今を頑張れるのではないでしょうか。

 

さて、今回はほんの一部分しか紹介できませんでしたが、最後にこの本のサブタイトルをみなさんに投げかけて終わりにしようと思います。
『みなさんは自分の人生をどのようなものさしで測りますか?』

 

EPATS4期 東京工業大学経営工学系2年 齋藤優太

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