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universeコース2日目

こんにちは! 6期宇宙コースの清水です!
今日から本格的に訪問が開始ということで、その様子を載せていきたいと思います。
今日はまず、Caltechの天文学のAsst.ProfessorであるEvan Kirbyさんの下に訪問してきました。Evanさんは天文学の中でも金属貧乏星や矮小銀河の研究を主にしており、銀河形成の解析が専門の研究者の方です。

Evan氏とのランチミーティング

研究について
今回の訪問では夏季国内研修の青木和光准教授への訪問を踏まえて金属貧乏星の研究手法について伺い、その利点についても知ることができました。金属貧乏星はレベルによって形成時期が異なり、その組成や割合を調べることによってその星が存在する銀河の形成時期を知ることができるということでした。また、銀河形成の過程において矮小銀河が関与していることもあり、矮小銀河におけるChemical evolutionを元素分析等を用いて調べることで銀河内の星について研究することが可能だということを教えていただきました。矮小銀河内のダークマターについての研究については、矮小銀河内のダークマターの割合が多いことから、ダークマターとは何なのか、どのように誕生したのかなどの研究する手がかりになるかもしれないということを伺いました。
Caltechについて
EvanさんはCaltech以外にもStanfordなどでの研究をされており、大学についても伺いました。Evanさん曰く他の大学に比べてCaltechは小さく、研究者の人数も少ないため研究回数が減ってしまう点はデメリットだということでした。(個人的には夏にもかかわらず大勢の人が大学に来ており、学食も賑わっていたのでそんなことはないように感じられましたが)
また、衛星技術の向上によってEvanさんの専門分野に影響はあるか伺いましたが、あまり無いとのことでした。しかしながらEvanさんの研究ではハワイのすばる望遠鏡などを用いており、地上の望遠鏡では大きさに限界があるため巨大な望遠鏡を作ることが可能になれば非常に大きな影響を及ぼすのでは無いかということでした。
最後に日本が抱える研究の問題点について、資金面や研究人口の減少を例に挙げて伺いましたが、アメリカも同じく問題を抱えているようです。しかしながら日本とは異なり、問題を解決しては新たな問題が生じる、といったサイクルが生まれているようでした。日本における研究の資金問題は他の懸念によって解消が滞っているのでは無いかという結論になりましたが、不確定なものなので調べ直してみたいと思います。
ランチミーティングということもあり短い時間の訪問となりましたが非常に有意義な時間になりました。Caltech内や付近も散策しましたが、東工大よりも広く、自然が多い印象でした。Evanさんの研究室があるCahill Centerは天文学の研究室が集まっていることもあり、デザインも幾何学的で宇宙をモチーフにした装飾がされており非常に面白かったです。

Cahill Center内の様子

学食も賑わっており、非常に過ごしやすそうな施設になっていました。海外留学にはうってつけかもしれませんね!
明日以降の訪問において共通した話題が多くあり、活かせることも多いと感じたので今回を踏まえて今後の訪問もより良いものにしていきたいと思います!

夜からはアナハイムに移動し、文化学習として野球観戦をしました。アナハイムはエンジェルスの本拠地で、本日はエンジェル対テキサスレンジャーズの試合が開催されました。今日、27日は背番号が27にちなんで”マイク・トラウト”デーなるものが設置され(ちなみにトラウトが駄目押しホームランを打ち、試合はエンジェルスの勝利)、観戦した人にトラウトの背番号と名前が刻まれたショルダーバッグがプレゼントされました。トラウトは現役最強バッターと言われ、今年、12年総額479億円という歴代史上最高額で契約した選手でもあります。ではなぜ選手の年俸はこれほどまでに上昇したのでしょうでか。理由は下の写真にあります。
エンジェルススタジアム・アナハイムの広告

エンジェルススタジアム・アナハイムの広告

異様に広告が多いように感じませんか?なぜかはわかりませんが、エンジェルススタジアムには日本企業の広告も沢山ありました。もちろん日本の球場でも広告は多いですが、ここでは回の変わり目やピッチャー交代時にここぞとばかりコマーシャルを挟む光景に違和感を感じました。鈴村裕輔著『メジャーリーガーが使いきれないほどの給料をもらえるのはなぜか?』(アスペクト、2008年)によると50年前には広告がほとんどなかったのだが、この50年で大リーグが娯楽から産業に変わったために広告の量が増え、そして選手の給料も増えたと書いてありました。さらに自分なりに考えた理由として二つ挙げておきます。まず、ゲーム時間の短縮です。球場にはデジタル時計が設置されており、投球間隔を短くすることでゲーム全体の時間を短縮することに成功しています。
スタジアムのデジタル時計

スタジアムのデジタル時計

若者の野球離れを抑制しているという意見があるようです。さらにもう一つとしてアジア市場です。本日の試合、観戦者の2割程度(私の直感で)は日本人で、そのほとんどが背番号17のユニフォームを着ていました。また今シーズンのマリナーズの開幕戦は日本で行われました。さらに野球ではないですが、サッカー、ラ・リーガ(スペイン1部)のエスパニョールが中国人のウー・レイを獲得したところツイッター、ユニフォーム売り上げ共に2倍に増加したそうです。このようにスポーツチームがアジア市場を開拓したことにより、売り上げが増加したと言えるのではないでしょうか。私は、スポーツは人類にとって必要不可欠な娯楽であり永久に廃れることはないものだと考えています。今回学習したことにより、それでも球団は利益を得るためにあらゆる努力を重ねていることがわかりました。しかしそれに伴いスポーツそのものの醍醐味が消えてしまっては本末転倒だと私は思います。
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