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universeコース10日目

こんにちは!6期宇宙コースです。

今日から本格的にワシントンD.C.ということで、本日はスミソニアン博物館の1つである国立航空宇宙博物館に行ってきました。まずはスミソニアン博物館の紹介をしたいと思います。スミソニアン博物館はスミソニアン協会が運営する世界で最も規模の大きい博物館郡として知られ、1848年にイギリス人のジョージ・スミソンの遺産を基金として設立されたものです。ワシントンD.C.以外にもニューヨークやバージニアなどにも博物館や研究センターがあり、収蔵物は1億4千万点以上にも及ぶという世界一を冠するにふさわしい規模の博物館となっています。運営資金は連邦政府からの財源や寄付、ミュージアムストアの売り上げで賄われているため、入場料は無料でした。そのこともあり、水曜日の午前中であるにもかかわらず多くの人で賑わっていました。ナイトミュージアム2で舞台になったこともあり、国立航空宇宙博物館はスミソニアン博物館の中でも特に人気の高い博物館のようです。

次に国立航空宇宙博物館についての紹介です。

ここは航空機や宇宙船など、航空宇宙に関する博物館の中でも世界で最大級の大きさを誇り、航空機から有人飛行、無人探査に至るまでの技術と発展の歴史を展示、研究する施設です。中には様々な種類の航空機や宇宙探査機などが原寸大で展示してありますが、これらの中には復元されたレプリカだけでなく、実物も展示されていました。また、展示品だけでなく宇宙に関連した映画を見ることのできるシアターやプラネタリウム、VRの体験施設もあり、宇宙を身近に感じることのできる施設になっていました。展示品について紹介したいと思いますが、非常に多くの展示がされていたため全てについて言及することはできないので、いくつかピックアップしてお伝えしたいと思います。

まずは”Space Race”の展示についてです。

ここでは冷戦時期から始まったソ連とアメリカの宇宙開発競争についての展示がされていました。特に今年はアポロ11号の月面着陸から50周年ということもあり、特に際立って紹介されていたのはやはり月面有人宇宙飛行についてでした。ソ連のスプートニク1号の打ち上げから始まりアメリカのアポロ計画の成功により終結を迎えたこの宇宙開発競争でしたが、冷戦終結後の宇宙開発にも大きな影響を及ぼしています。ここで紹介したいのはハッブル宇宙望遠鏡です。

冷戦終結から15年経った1990年、NASAのグレートオブザーバトリー計画よりに打ち上げられた宇宙望遠鏡であり、打ち上げから29年経った今なお稼働し続けている現役の衛星です。国立航空宇宙博物館では2009年のSTS-125ミッションにより地球へと回収されたWFPC2とCOSTARという広域カメラと分光器の現物が展示されていました。ハッブル宇宙望遠鏡は天体の形成や宇宙の変化を画像化することによって解き明かしただけでなく、多くの鮮明で神秘的な画像を私たちにもたらしました。普段宇宙と聞いて思い浮かぶ画像の多くがこのハッブル望遠鏡により撮影されたものと言えます。このように科学的にだけでなく文化的にも大きな影響を及ぼした衛星でした。

次に”Explore the Universe”の展示についてです。

ここでは宇宙探査の歴史の中でも望遠鏡や天文台について解説がされていました。

最も古いものでは1090年代のイスラム世界で使われていたアストロラーベが展示されており、その頃から現代の天文台に至るまでの歴史について学ぶことができました。写真のアストロラーベは後ほど紹介する六分儀が18世紀に登場するまで、天体観測や高度測定、自国の算出といった科学的なものから占星術まで様々な用途で用いられていたようです。

この写真は古代ギリシアで発明された天球儀です。望遠鏡が17世紀に開発されるまで天文学者の間で広く用いられていた道具の1つで、紀元前4世紀には中国でも同様のものが用いられていたようです。英語名のArmillary Sphereはラテン語で円を表すarmillaから来ており、金属の輪が赤道や子午線、黄道などを表すことによって天体の位置を定めるといったものでした。これを用いることによって星の動きを観測することができ、天球上で星の位置を定めることを可能にしたと言われています。

次に”Time and Navigation”の展示についてです。

ここではブース名の通り時間や位置測定の技術の歴史が展示されていました。 特にナビゲーションについては中国で開発された羅針盤から始まり、海、空、宇宙へと広がっていった歴史がその頃の時代背景とともに学ぶことができました。羅針盤に次いで六分儀が誕生し、その後無線技術と航空技術の発達により人類が空に飛び立つとその位置の測定を始め、人類が宇宙へと衛星を打ち上げ始めると衛星の位置特定のためにナビゲーションシステムが発達していったという人類の歴史に沿って発達してきたナビゲーションの歴史が学べました。今では当たり前になっているGPSも元々は軍事目的で開発されていたものではあるものの、人類に対して大きな影響を与えたのは言うまでもないことだと思います。

最後に”Wright Brothers”の展示についてです。

ここでは航空技術の歴史を語る上で外すことができないライト兄弟と世界初の有人動力飛行機に次いての展示がされていました。実物のライトフライヤー号の展示もされており、兄弟の努力の歴史が垣間見えるブースになっていました。もともとスミソニアン協会は世界初の有人動力飛行はライト兄弟だとは認めておらず、成功から39年後の1942年まで認めていなかったそうです。特に印象的だったのは四男のオーヴィルが晩年、飛行機の開発を悔やんでいたところです。それは飛行機の開発によって第二次世界大戦がより悲惨なものになってしまったからという理由からでした。科学技術の発達により人類は大いに豊かになりましたが一方でより危険な環境にいるように思える展示だったと思います。

また後日には別の博物館にも行くので、そこでの学習も楽しみにしたいと思います!

それではまた明日!

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