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universeコース12日目

こんにちは!6期宇宙コースです!

きょうはメリーランド大学にお邪魔し、日本人の杉村和幸さんへ訪問してきました。

杉村さんは東京大学を卒業後、京都大学大学院に進学し、東北大学でのポスドクを経て半年前からメリーランド大学で研究をされている方です。

杉村さんの研究内容としては、初期宇宙環境において星や銀河がどのように誕生したかといった疑問に対してシミュレーション技術等を用いて解明するといった内容です。

現在行っている研究テーマは「初代銀河と巨大ブラックホールの共形成過程の理論的研究」であり、それとは別に東北大学時代にも行っていた研究を引き続き行なっているようです。初期宇宙環境の天体形成は観測実験では完全に理解することは不可能であり、シミュレーション技術を用いることによって理解を進めることができるようです。身近な例でいえば、少し前に話題になった重力波の観測は2つのブラックホールの干渉によるものと言われていましたが、そういった天体が存在することの証明はなく、どのように形成されたのかも不明だったそうです。しかしながらシミュレーション技術を用いると初期宇宙でも連星は誕生することが分かり、その連星がともに成長することによってブラックホールへと進化したために発生した重力波が、先日レーザー干渉計LIGOで観測されたものではないかということでした。このように現在観測によって得られている事実から新しい研究内容を見出すこともあるということを知りました。特に杉村さんは宇宙全体の構造の研究をするためにまずは宇宙初期の天体形成の研究をされているようで、東北大学時代から現在の分野で研究をされているそうです。

研究内容以外にも、海外で研究を行う上で日本との変化などについて伺いました。杉村さんは現在、学振の海外研究を利用してメリーランド大学で研究を行っているということもあり、東北大学のときとの変化について伺いましたが、アメリカに来たからという変化はあまり感じていないとのことでした。しかし、日本とアメリカには分野の偏り方で大きな違いがあるということを教えていただきました。日本ではあまり研究が行われていない分野でもアメリカでは活発に行われていることがあるとのことで、日本はある分野に集中して研究者が集まる傾向があり、アメリカでは人口の多さからそういった偏りはなく広くカバーがされているとのことでした。この話を聞き、もし自分の興味のある分野が日本で活発に行われていないようであれば海外での研究も視野に入れるべきなのかなと感じました。また、杉村さんの研究分野である宇宙初期の天体形成の研究に関してもアメリカと日本で多少の違いがあり、日本では星や連星といったミクロな研究が多く、アメリカでは銀河などといったマクロな対象の研究が多く行われているとのことでした。アメリカでの研究は企業のように大人数かつ大規模に行われることが多いらしいのですが、メリーランド大学はどちらかというと小規模に行っていることが多いようで、そういった視点での研究室選びも大切なのだと気付かされました。

今回の訪問だけでなく昨日のJAXAやUCLAの白井さんから伺ったことの話を踏まえても、日本とアメリカでは研究の内容や環境等に大きな差はないものの、研究や開発におけるモチベーションといったメンタル面での違いが現状の産業や学問の発展に大きく出ているように思えます。そういった点をより詳しく調べ、考えることでより成果のある渡航にしていきたいと思います。ロサンゼルスでの専門施設の訪問は今回で終了となり、次の専門施設はいよいよアメリカ宇宙産業の中心地であるヒューストンになります。これまでの訪問を振り返り、より多くのことを学んで来ようと思います!

それではまた明日!

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One Response so far.

  1. カロリー5 より:

    メンタル面の違いというのは興味深いです。
    ところで、日本は地獄の暑さです。

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