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ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 訪問

こんにちは!
11期の吉田です。
先日、11期4名でソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社(以下、ソニーセミコンダクタソリューションズ)へ訪問に伺わせていただきました。
現在実際に取り組んでいる事業についてや企業理念、ブランドなど、多岐に渡ってお話を伺うことが出来ました。取材の内容を全て書き切ると長くなりすぎてしまうため、今回はこのブログにて、その一端だけでも紹介し、その際に考えたことについて、振り返っていきたいと思います。

ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社は、ソニーグループにおいて、半導体関連製品を中心に、本社機能および研究開発と商品企画・設計を担う事業会社です。グループとして研究開発、商品企画、設計、生産、販売などを行っています。そして、「テクノロジーの力で人に感動を、社会に豊かさをもたらす」ということをミッションに、イメージング&センシングテクノロジーを中心とした事業を展開し、現在急成長している市場を牽引していく大企業の1つです。そんなソニーセミコンダクタソリューションズは、その仕事内容や環境にどのような特色を持ち、企業背景についてどのような文化を持っているのか、それらについて大変興味が湧いたため、有難いことに3人の社員の方から、実際にお話を伺う機会を設けて頂きました。今回は、ブランディングやコーポレートスローガンである「Sense the Wonder」や、実際の業務内容や仕事について、焦点を当ててお話して頂きました。

ソニーセミコンダクタソリューションズの本社は神奈川県厚木市に本社を置いていますが、今回私たちはソニーグループ株式会社の本社である、ソニーシティに訪問させて頂きました。最初に、広報を担当している安河内さまから、ソニーセミコンダクタソリューションズの会社概要について改めて説明して頂きました。主力事業として、CMOSイメージセンサーについての事業を数多く展開しており、それは多くの製品にて、人間の目でいうところの、「網膜」の役割を担っていると安河内さまは仰っていました。光を感じ取り、信号に変えて伝達しているということですね。また、iPhoneが世の中に登場して以降、スマートフォン市場は大きく成長し、その重要普請であるイメージセンサーの市場も急激に伸びたたとのこと。今後はモバイル向けを中核として、車載カメラやセキュリティカメラ、ファクトリーオートメーションなど新規領域への拡大が期待されるそうです。そのような背景もあり、スマホに適した技術を開発していたソニーセミコンダクタソリューションズの製品は選ばれ、売上に繋がり、搭載分野が広がっていったため、現在世界シェアNo.1を獲得しています。この時、安河内さまは、「スマートフォンに最適な技術を次々と商品化していたためお客さまに選んでもらえた」と仰っており、社員の方がステークホルダのニーズに、どのようなマインドで応えていっているのかが垣間見えました。このような精神性をもち、先見の明を持ってこれから必要になる搭載分野を予測している姿を見て、ソニーセミコンダクタソリューションズは沢山の人々に技術を用いた新しい感受性を授けることが可能なのだなと感じました。

次に、ブランディングを担当している、大内さまからブランディング活動についてお話して頂きました。ブランドは、企業の製品・サービスやさまざまな活動を通じて、人々の心の中に宿る印象なのだそうです。そのため、ブランドというものは企業がステークホルダーに一方的に押し付けるものでは決して無く、魅力的で一貫性のある顧客体験の蓄積でブランドが形成されるのだと仰っていました。また、ブランドを形作る利点として、価格競争や支援者の拡大、事業の拡張、採用活動の際など、多くの場面において、優位性をもたらすそうです。たしかに、今回ソニーセミコンダクタソリューションズを訪問したいと考えたきっかけとして、ソニー製品から成る好印象なブランドイメージや、光への好奇心で未来を切り開くという旨を含むコーポレートスローガンである 「Sense the Wonder 」の要素はかなり大きく、その事実に深く納得するとともに、多くの企業は営利組織である一方、利益だけでなく、人々や社会にもっと感動や驚きを届けたいという目標を上げていることが多く存在している事実に合点がいきました。ソニー製品へのキーデバイスの提供など、BtoB事業を営むソニーセミコンダクタソリューションズにとって、ステークホルダーとの関係性の形成はかなり重要度が高いと仰っていました。また、コーポレートスローガンと「Mission Vision Values」(以下MVV)の違いについても教えて頂きました。コーポレートスローガンは企業からステークホルダーへと目指す姿を宣言したり、覚えてもらったりする役割を担っているそうです。そして、MVVの方では、社員から企業へと、行動指針を示すという役割があり、企業形成により密に関わっているそうです。この2つは、主体と対象が異なります。ソニーセミコンダクタソリューションズは、ブランド形成にあたって、コーポレートスローガンを示したり、WebサイトやSNS、広告など様々なチャネルを駆使してブランドコミュニケーション活動を行っていますが、この際にも、メッセージを届けたいターゲット層についてや、それを受け取った者に興味を持ってもらえるか、どんなアクションをしてもらえるかについても考えていると仰っていました。「テクノロジー」と「思想」から世界のモノづくりをリードしていく、というソニーセミコンダクタソリューションズの記事を以前に拝見させていただいたのですが、ここで言うところの「思想」が垣間見えた瞬間でした。事前学習をするにあたって、ソニーセミコンダクタソリューションズの様々な動画を見ましたが、どのような目的と思想を持っているかについて考察しきれずにいました。今後何かを調べる際には、このような視点を大事にしたいと思います。

最後に、研究開発の仕事を担当している宮崎さまからお話を伺いました。宮崎さまは私たちが在籍している東工大のOBでもあります。まず、会社の雰囲気や制度について伺うと、「個」の成長を重視し社員による自主的なボトムアップ活動も活発で、在宅勤務もできる柔軟な会社であり、研究開発における仕事現場は案外研究室の雰囲気に近いそうです。就職の際に、募集コースが専門分野ごとに別れているため、仕事でも大学院での専攻と繋がりのある分野で研究を行えている、と楽しそうに今取り組んでいる事業について語っていただけたのが印象的でした。研究開発は、やはり長いスパンのものが多く、その繰り返しが必要だ
そうです。研究開発というのは利益に対して不確実性を持つため、そのパフォーマンス管理について、どうしているのか興味があったので伺ってみたところ、やはり営利企業のため、出口が明確化された研究開発が多いと仰っていました。しかし、一方で業務は様々で、特許創出活動などの先行的な技術の仕込みをはじめ、「机の下活動」という業務と並行して行う自主的なボトムアップ活動も可能であり、自分自身だけが興味をもっていてまだ会社の役に立つか分からない分野でさえ、主体性さえ持っていれば研究を行うことが出来、上手く行けば事業へと昇華することも出来るそうです。宮崎さまがこの後、会社内だけでも様々な研究領域があり楽しそうだと仰っているのを聞いて、このような活動があると、公開されていないけれどおもしろい技術が社内で沢山生み出されているだろうと考え、これが社員の自主性を重視するボトムアップ企業の強みであり、ソニーセミコンダクタソリューションズを含むソニーグループが市場を牽引していけている要因の一つなのだと感じました。

今回の訪問では、社員の方々がソニーセミコンダクタソリューションズはボトムアップの企業であり、上からの意見に従うだけでなく主体性をもって活動できるため大変やりがいがあると活き活きと仰っていたことと、「机の下活動」についてのお話が特に印象的に残りました。そんな主体性や個性が存分に行かされる環境をもつ、素晴らしい企業であるソニーセミコンダクタソリューションズにて実際にお話を聞くことが出来、とても有意義な国内企業訪問を行うことが出来ました。訪問で学んだことや、振り返ってみて至らなかったことを胸に、今後の学習や活動に励みたいと思います。

最後になりましたが、今回の企業訪問に尽力いただいた、安河内さま、大内さま、宮崎さま、お忙しい中、誠にありがとうございました。この場をお借りして、心より感謝申し上げます。

吉田郁美

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