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CSFチーム・宇宙へのロマン編(19日目)

こんにちは!9期CSFチームの廣長です!

本日は航空宇宙系のPhDの方二人にお会いしました。

午前中はUCLAのPhD生の白井さんという方にお会いしました。

白井さんはロボットの歩行の研究をされているそうです。特に強化学習を使ったモーションプランニングにフォーカスした研究をしているそうです。

白井さんが使っている強化学習はモデルベース強化学習で、環境のダイナミクスが既知であることを元に話が進んでいくそうです。

例えば、運動方程式で物体の挙動が記述できる場合は加速度を求めることができますが、実際はもっと複雑になっているのでどのような動きを予測することが難しいそうです。

見学させて頂いたラボの中には機体が風船になっていて、脚だけついたロボットがありました。

そのロボットの動きの不確定性が高く、風船の気流や風船同士の相互作用など極めて予測が難しいです。

白井さんの説明によると全方位カメラでロボットの動きのデータを取り、機械学習で解析してダイナミクスをモデリングすることで強化学習でロボットの動きを自立可能にしているそうです。

夕食はカリフォルニア工科大学PhD生の塚本さんとご一緒しました。

塚本さんは人間が気軽に宇宙に行ける世界を実現したいそうです。興味を持ったのは小学生の頃にスペースシャトルを見て感銘を受けた時。そこから自分の興味を突き詰めて、研究者の道を志したという。研究のモチベーションの根底にあるのは宇宙への純粋な興味で、環境保全や社会貢献といった大義を掲げたものではないらしい。

また、ご自身の研究は全ての機械の運動をコントロールする理論的な枠組みを構築することだそう。航空宇宙分野では機械学習は嫌遠される傾向にあるそうです。

なぜなら、機械学習というブラックボックスに任せて万が一宇宙ミッションが失敗したら、莫大な投資が無駄になり、どうして失敗したのかの説明がつかないからです。

機械学習は大量のデータを訓練させて、訓練下に無かったデータに対しても良い性能を出すことを目的としています。犬猫のの分類タスクのようななぜ識別が出来ているかということ自体に興味がない場合と医療や自動運転、宇宙開発といった人の命や莫大なコストがかかっている場合の2つが考えられます。

後者の場合なぜそのような結果になっているのかを解明できないと実環境での使用に踏み切れないことが多いです。特に塚本さんの研究は宇宙ミッションに機械学習を使用した際にどれくらいの確率で失敗するかを証明する枠組みを作ることをモチベーションにしているそうです。

僕も機械学習(強化学習)についての勉強をしているので、他の分野での機械学習の立ち位置的なものが分かって面白かったです。

明日はLA最終日です!

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